ID番号 | : | 05150 |
事件名 | : | 不当利得返還請求事件/損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 休業補償費支給決定職権取消事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 休業補償費の支給決定が職権により取消され支給済みの額が不当利得になったとして国側がその返還を請求していた事例。 |
参照法条 | : | 民法703条 |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 審査請求・行政訴訟 / 国等による支給処分の取消等 |
裁判年月日 | : | 1974年1月18日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和45年 (ワ) 5955 昭和48年 (ワ) 4169 |
裁判結果 | : | 認容・棄却(控訴) |
出典 | : | 時報739号93頁/タイムズ310号290頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-審査請求・行政訴訟-国による支給処分の取消等〕 4 ところで、労働者災害補償保険法による休業補償費の請求権は、同法の趣意するところによれば、労働基準監督署長の給付決定により始めて具体的な権利としてその行使が認められる性質を有するものと解すべきである。果たしてそうであるとするならば、第一事件被告の労働者災害補償保険法による休業補償費の請求に対し、署長が金七一、三九四円の支給決定をし、該決定に基づき第一事件被告は金七一、三九四円の支払を受けたところ、その後、署長が右支給決定を取り消したことにより、第一事件被告は、右金七一、三九四円を権利なくして受けたことに帰し、これにより第一事件原告に対し同額の損失を及ぼしたものというべく、第一事件被告は、第一事件原告に対し、右利得を返還すべき義務があるというべきであり、また、本件の如く返還期限が定められた場合には、その翌日である昭和四〇年六月二八日から右支払ずみまで民法所定の年五分の割合による法定利息の支払義務あるものといわなければならない。 |