ID番号 | : | 05168 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 中国電力事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 電話線架設工事に従事中の電工の感電死につき、遺族が電力会社に対して動力線の架設に瑕疵があったとして損害賠償を請求した事例。 |
参照法条 | : | 民法717条 労働者災害補償保険法20条(旧) |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 損害賠償等との関係 / 労災保険と損害賠償 |
裁判年月日 | : | 1976年2月28日 |
裁判所名 | : | 鳥取地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和46年 (ワ) 101 |
裁判結果 | : | 一部認容・棄却(確定) |
出典 | : | 時報827号98頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-損害賠償等との関係-労災保険と損害賠償〕 災害事由が第三者の行為によって生じた場合、右年金の支給は、損害の二重てん補を避けるため、遺族補償年金の給付が先に行われたときは、これと同一事由による損害賠償請求権を政府が代位取得し、右第三者に対し求償を行い得るものとされているところ(同法第一二条の四、〔改正前第二〇条〕)、政府が加害者に対する右の損害賠償請求権を代位取得するのは現実に補償年金を給付して遺族に対し損害をてん補した場合に限り、たとえ将来に亘り継続して定期的に右年金の給付が確定していても、現実の年金給付と看做すことはできないから、政府は賠償請求権を代位取得するものではなく、したがって、右年金受給権者の加害者に対する損害賠償請求権が消滅するものではない。それ故、将来の年金給付額を損害額から控除すべきものではない、と解する。 |