ID番号 | : | 05183 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 大石事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 勤務中に同僚の過失により後退してきた自動車にはねられて死亡した労働者の遺族がその会社等を相手に損害賠償を請求したケースで、労災保険から支給される遺族補償年金の将来支給額が損害額から控除されるべきか否かが争われた事例。 |
参照法条 | : | 自動車損害賠償保障法3条 労働基準法84条2項 |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 損害賠償等との関係 / 労災保険と損害賠償 |
裁判年月日 | : | 1977年12月22日 |
裁判所名 | : | 最高一小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和52年 (オ) 429 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 金融商事548号48頁/裁判集民122号559頁 |
審級関係 | : | 控訴審/05175/名古屋高/昭52. 1.31/昭和50年(ネ)523号 |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-損害賠償等との関係-労災保険と損害賠償〕 労働者災害補償保険法に基づく保険給付の原因となった事故が第三者の自動車運転上の不法行為によって生じ、かつ、被災労働者の使用者が右事故につき自動車損害賠償保障法三条に基づく損害賠償の責に任ずべき場合において、保険給付により受給者が第三者及び使用者に対する損害賠償請求権を失うのは、政府が現実に保険金を給付して損害を填補したときに限られるのであって、いまだ現実の給付がない以上、たとい将来にわたり継続して給付されることが確定していても、受給権者が第三者及び使用者に対して請求することのできる損害賠償の額を算定するにあたり、このような将来の給付額を損害額から控除すべきではないと解するのが相当である。 |