ID番号 | : | 05209 |
事件名 | : | 原処分取消請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 岡崎労基署長(玉野屋染工)事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 染工会社で勤務してきた労働者が、その者に発症した腰痛が会社での重量物運搬によるものであるとして、労災保険の給付を請求した事例。 |
参照法条 | : | 労働者災害補償保険法7条1項 労働者災害補償保険法13条 労働基準法75条 |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 業務上・外認定 / 職業性の疾病 |
裁判年月日 | : | 1989年3月8日 |
裁判所名 | : | 名古屋地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和62年 (行ウ) 2 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労働判例537号44頁/労経速報1365号15頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-業務上・外認定-職業性の疾病〕 2 以上の事実及び前記認定の事実、殊に、当初右胸及び左下腿部の痛みがあったがそれも一~二週間で消え、何ら異常なく勤務を続けていたこと、腰から背中にかけて痛みを感じ出したのは本件事故後一か月ほど経った昭和五五年八月一四日以降であること、初診時には腰部挫傷に関する他覚的所見はなく、前記のとおり医師に右事故の内容を告げたけれども当初は腰部挫傷の診断はされなかったことなどからすると、原告には、昭和五五年八月一四日以降腰痛が発生していたことは確かであるものの、疾病又は傷害としては変形性脊椎症がみられるだけであり、腰部挫傷は存在しなかったというべきである。 〔中略〕 4 以上に前記の諸事実を合わせて考えると、本件事故後に原告に発症した腰痛が本件事故又は訴外会社における脱水作業若しくは用水作業に起因するとみることは困難であり、むしろ、右腰痛は、加齢現象としての変形性脊椎症の自然的増悪によるものとみるのが相当である。そして、右変形性脊椎症が本件事故又は訴外会社における脱水作業若しくは用水作業に起因するとみることは、さらに困難である。 |