ID番号 | : | 05276 |
事件名 | : | 地位保全仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 高島工作所事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 企画部から統括課への配転に関する地位保全の仮処分申請に対し、本件配転は会社と労働者との間の合意によってなされたものであり、右合意に瑕疵は認められず、その主張自体が失当とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 |
体系項目 | : | 配転・出向・転籍・派遣 / 配転命令の根拠 |
裁判年月日 | : | 1989年8月4日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 決定 |
事件番号 | : | 平成1年 (ヨ) 1520 |
裁判結果 | : | 却下 |
出典 | : | 労働判例549号70頁/労経速報1378号23頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔配転・出向・転籍・派遣-配転命令の根拠〕 争点は、本件配転が有効であるか無効であるか、という点にある。 申請人は種々の理由を挙げ本件配転は無効であると主張するが、本件配転に関しては、使用者である被申請人が一方的に命令したわけではなく、申請人の側から配転を願い出たものであり、かつ、配転先につきあらかじめ申請人の同意(この同意を以下「本件同意」という。)を得たとの事情が存する(前記のとおり、このことは当事者間に争いがない。)のであるから、本件同意が瑕疵なくなされたものである限り、使用者による一方的な配転命令の場合とは異なり、権利濫用や信義則違反、またその考慮要素としての業務上の必要性及び人選の合理性などが問題となる余地はそもそもない。したがって、申請人の主張論拠のうち本件同意の無効・取消しを前提としないものはいずれも主張自体失当であるといわなければならない。 |