ID番号 | : | 05289 |
事件名 | : | 不当労働行為救済命令取消請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 日本サーキット工業事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 組合の活動家を他の従業員から隔離した職場に配属したことが不当労働行為にあたるとされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 労働組合法7条1号 |
体系項目 | : | 配転・出向・転籍・派遣 / 配転命令権の限界 |
裁判年月日 | : | 1989年9月8日 |
裁判所名 | : | 名古屋地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和58年 (行ウ) 8 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労働判例553号52頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔配転・出向・転籍・派遣-配転命令権の限界〕 3 以上を総合すれば、原告は補助参加人に対し、補助参加人を一人だけ隔離して勤務させ、さほど必要性の認められない翻訳業務に断続的に従事させ、その余の期間は無為にすごすことを余儀なくさせるという取扱を長期間にわたり継続してきたものであることが認められるのであり、このような補助参加人に対する処遇は、極めて不自然かつ異常なものであって、補助参加人に精神的苦痛を与えたばかりでなく、他の従業員から孤立させられたことにより支部組合の中核的活動家である補助参加人が組合活動をするについても重大な支障が生じたことが認められる。そして、以上の事実に照らすと、原告の右取扱は、補助参加人が支部組合における中核的活動家であることを原告において嫌悪したことに起因するものと推認することができ、したがって、原告の補助参加人に対するこのような処遇は、労働組合法七条一号所定の不利益取扱に該当し、不当労働行為が成立するというべきである。 |