ID番号 | : | 05682 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 戸塚管工事事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 労働者が業務従事中に死亡した場合に、労災保険法に基づく遺族補償給付と労基法に基づく遺族補償との間に差額があるとき、その差額の補償につき使用者が支払義務を負うか否かが争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法79条 労働基準法84条1項 労働者災害補償保険法12条1項 労働者災害補償保険法16条 |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 損害賠償等との関係 / 労基法との関係 |
裁判年月日 | : | 1974年3月28日 |
裁判所名 | : | 最高一小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和48年 (オ) 927 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 時報741号110頁/裁判集民111号475頁 |
審級関係 | : | 控訴審/05145/東京高/昭48. 5.30/昭和46年(ネ)359号 |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-損害賠償等との関係-労基法との関係〕 労働者災害補償保険法(昭和二二年法律第五〇号)に基づく労災保険制度は、労働基準法(昭和二二年法律第四九号)による災害補償制度から直接に派生したものではなく、両者は、労働者の業務上の災害に対する使用者の補償責任の法理を共通の基盤とし、並行して機能する独立の制度であることに照らせば、労働者の遺族が、労働基準法七九条に定める災害補償と同一の事由について労働者災害補償保険法一二条一項四号、一六条所定の遺族補償一時金の支給を受けるべき場合においては、昭和四五年法律第八八号による改正前の同法に定める遺族補償一時金のように、たとえその支給額が労働基準法七九条所定の補償額に達しないときであっても、使用者は、同法八四条一項により、七九条に基づく災害補償義務の全部を免れると解するのが相当である。 |