ID番号 | : | 05777 |
事件名 | : | 休業補償給付不支給決定取消等請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 神戸東労働基準監督署長(川西港運)事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 船倉内での労働による左肩打撲による傷害がすでに治癒したとしてなされた休業補償給付不支給処分等が争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法施行規則40条 労働基準法施行規則別表2 労働者災害補償保険法15条 |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 補償内容・保険給付 / 障害補償(給付) |
裁判年月日 | : | 1991年7月30日 |
裁判所名 | : | 神戸地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成2年 (行ウ) 10 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労働判例594号54頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-補償内容・保険給付-障害補償(給付)〕 原告は、本件傷害は未だ昭和六一年五月末日には治癒していなかった、また、「本件障害補償給付請求をした昭和六一年一二月一五日当時ないしその以後において、原告には本件傷害による後遺障害として、障害等級一二級六号の『一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの』、及び第一二級一二号の『局部に頑固な神経症状を残すもの』の両者に該当する障害が残存していた。従って、原告の行為(ママ)障害等級は、障害等級第一一級に該当するものであると判断されるべきである。」旨等主張するところ、原告の本件傷害の治癒の時期及び後遺障害の程度は右2に認定したとおりであり、原告の右主張は採用できない。 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒手続〕 本件では申請人が組合分会長の事前の事情聴取においてもA助役に対し暴行を加えたことを基本的に認めていたこともあって、懲戒事由該当事実の存否自体は大きな争点とならず、もっぱら情状酌量の余地があるか否かが論議の中心となったものであり、そうとすれば、懲戒委員会委員長において、懲戒解雇を相当とする会社側委員及びB委員を除く組合側委員とこれに反対するB委員とで意見の一致を得るのが困難と判断し、前認定程度の審議の結果(なお会社側が「初めに懲戒解雇ありき」の方針で臨んでいたことは(証拠略)からも明らかであるが、このこと自体を決議の瑕疵とすることはできない。)、全員一致を断念して懲戒委員会規程第七条但書の「やむを得ない事情」があるとして多数決を採用したことをもって、解雇無効を惹起させる手続違反ということはできない。それゆえ協約違反をいう申請人の主張も採用できない。 |