ID番号 | : | 05855 |
事件名 | : | 解雇予告無効仮処分申請控訴・附帯控訴事件/賃金仮払仮処分異議各控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 千代田化工建設事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 「会社が経営規模の縮少を余儀なくされ、または会社の合併等により他の職務への配置転換その他の方法によっても雇用できないとき」は解雇する旨の就業規則に基づく解雇につき、雇用か続行できないときにはあたらないとして、右解雇が無効とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 民法1条3項 |
体系項目 | : | 解雇(民事) / 整理解雇 / 整理解雇の要件 |
裁判年月日 | : | 1991年5月28日 |
裁判所名 | : | 東京高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成1年 (ネ) 1987 平成1年 (ネ) 2976 平成2年 (ネ) 1237 平成2年 (ネ) 1238 |
裁判結果 | : | 控訴棄却(上告) |
出典 | : | 労働判例606号68頁 |
審級関係 | : | 上告審/最高一小/平 4. 5.25/平成3年(テ)26号 |
評釈論文 | : | 堤浩一郎・労働法律旬報1273号16~20頁1991年10月10日 |
判決理由 | : | 〔解雇-整理解雇-整理解雇の要件〕 以上の検討の結果を総合すれば、本件において、被控訴人の「雇用を続行」することができない場合に該当するものと断定することは困難であるというのほかはない。 そうすると、本件解雇は、就業規則二二条一項七号(労働協約七六条八号)前段に定める「会社が経営規模の縮小を余儀なくされた」場合に該当するが、同号後段に定める「雇用を続行」することができない場合には該当せず、結局、同号の要件を具備しないものであるから、解雇権を濫用するものであって無効であるといわなければならない。そうとすれば、その他の点について判断するまでもなく、控訴人と被控訴人との前記雇用契約関係は有効に存続するものというべきである。 |