ID番号 | : | 06153 |
事件名 | : | 仮処分申立事件 |
いわゆる事件名 | : | 京都コンピューター学院事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 学院の名誉・信用を毀損したこと、職務放棄をしたことなどを理由とする懲戒解雇が有効とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 会社中傷・名誉毀損 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 業務命令拒否・違反 |
裁判年月日 | : | 1993年6月18日 |
裁判所名 | : | 京都地 |
裁判形式 | : | 決定 |
事件番号 | : | 平成4年 (ヨ) 817 |
裁判結果 | : | 却下 |
出典 | : | 労経速報1499号5頁/労働判例636号44頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-会社中傷・名誉毀損〕 1 債務者は、支援する会の者らが平成四年七月一三日に京都府総務部文教課を訪れ、A学院について虚偽の事実を述べ、債務者の名誉・信用を毀損し、また同日、支援する会の者らがB校に押しかけ、同校職員らを罵倒・脅迫するなどしてその業務を防害した旨主張する。 しかしながら、債権者らが支援する会の者らと行動を共にしていればともかく、債権者らは、当日印刷局で勤務していて支援する会の者らと行動を共にしていないし、たとえ債権者らが支援する会の者らが京都府及びB校に赴くことを知っていたとしても、同人らに虚偽の事実を述べさせたり、業務を防害することを指示したとも、あるいは債権者らにおいてこれを積極的に容認していたとも認められない本件においては、支援する会の者らの行動をもって債権者らの解雇事由とはなり得ないといわなければならない。 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-業務命令拒否・違反〕 2 次に、債権者らが平成四年四月一日から三日にかけて印刷所の職務を放棄し、C校に現れ同校の業務を防害し、印刷業務を滞らせた点について検討するに、前記認定のとおり、債権者らは、書面及び口頭により同月三一日までに、四月一日以降の勤務先が引き続き印刷局となることを知らされていたにもかかわらず、三月三一日までに辞令が交付されていないことにこだわり、四月一日以降殊更C校に現れ、同校職員から再三印刷所で勤務するように注意を受けたにもかかわらずこれを無視し、印刷業務を放置したまま同校の事務室などにほぼ終日居座り、印刷業務を大幅に停滞させるとともに、C校の業務をも防害したことは就業規則六九条四号ないし六号に該当するといわなければならない。 |