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ID番号 06185
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 三広梱包事件
争点
事案概要  梱包会社に派遣された労働者が派遣先の作業場前庭の格子扉の倒壊により負傷した事故につき、右派遣先会社にも安全配慮義務による損害賠償責任があるとされた事例。
参照法条 民法415条
労働者派遣事業の適正運営確保及び派遣労働者の就業条件整備法26条
労働者派遣事業の適正運営確保及び派遣労働者の就業条件整備法39条
労働者派遣事業の適正運営確保及び派遣労働者の就業条件整備法45条
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任
裁判年月日 1993年5月28日
裁判所名 浦和地
裁判形式 判決
事件番号 平成2年 (ワ) 588 
裁判結果 一部認容(控訴)
出典 時報1510号137頁/タイムズ838号227頁/労働判例650号76頁/労経速報1537号9頁
審級関係
評釈論文 土田道夫・ジュリスト1063号131~134頁1995年3月15日
判決理由 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務・使用者の責任〕
 (二) 被告会社は、前記2(二)のとおり、亡Aが本件現場で作業をするに当たり、同人の生命、身体等を保護するよう配慮する安全配慮義務を負うべきである。そして、前記(一)(1)、(3)のとおり、被告会社は、亡Aに、格子扉という高さ一七〇センチメートル、幅一一一センチメートル、重さ一六・三八キログラムの重量物の運搬を伴う作業をさせていたのであるから、右格子扉を保管する場合には、これが倒壊しないように手当てをし、その取扱について十分な安全指導をすべきであったにもかかわらず、前記一(2)、(5)のとおり、被告会社は、本件ラックに格子扉を倒壊しやすい状態で積んだまま、何らの措置もせず、また、特段の安全指導もしていなかったのであるから、右安全配慮義務に違反したものというべきであり、その結果前記のとおり、本件作業中に亡Aが本件ラックから格子扉を下ろそうとした際、右格子扉が倒れてきて、同人の頭部、胸部に強度の打撲傷を負わせ、同人を右頭部外傷により死亡するに至らしめたものである。したがって、被告会社は、これにより亡Aが被った後記三の損害を賠償する責任がある。