ID番号 | : | 06292 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | さくら銀行事件 東京地判平6・7・7 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 人事部長から参事に昇格しなかったことを理由として元銀行員が会社に対して、その慰謝料、逸失利益の支払いを求めた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 |
体系項目 | : | 労働契約(民事) / 人事権 / 昇給・昇格 |
裁判年月日 | : | 1994年7月7日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成5年 (ワ) 5582 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労経速報1544号31頁/労働判例665号51頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労働契約-人事権-昇給・昇格〕 右事実によれば、原告の処遇の問題についてA前部長を引き継ぐ旨のB部長の言辞は、原告の不満が強い処遇問題について検討する職責に就いたことを表明したものであるにすぎないのであって、これが昭和五八年四月一日の昇格時期に原告を副参事から参事に昇格させることを約束したものであるというべき状況にあったとは、到底認められない。仮に、原告主張のとおり、B部長が「Cさん、僕がやりますよ」と述べたことがあったとしても、どのような会話の中で述べられたものかも明らかでないばかりでなく、当日の会談の状況からみて、着任間もないB部長が原告の過去の考課表に基づかずに一〇か月余り先の昇格人事を約束したものとは考えられないのであって、本件全証拠によっても、その趣旨が前記表明を越えて原告主張のとおりの意思表示であったものと認めることはできない。 |