ID番号 | : | 06541 |
事件名 | : | 地位確認等請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 武蔵野市(学校栄養士)事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 武蔵野市の設置する小学校の学校給食の栄養士として献立作成等の職務を担当していた者が、担当学校から共同調理場に配置換えを命じられ、これを拒否して共同調理場で勤務しなかったところ無断欠勤とされ給与を減額されたのに対して、右処分を違法・無効として減給分の支払いと配置換えによりこうむった慰謝料を請求した事例。 |
参照法条 | : | 地方公務員法24条6項 |
体系項目 | : | 配転・出向・転籍・派遣 / 配転命令の根拠 |
裁判年月日 | : | 1995年7月20日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和54年 (行ウ) 102 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労経速報1577号5頁/労働判例687号75頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔配転・出向・転籍・派遣-配転命令の根拠〕 原告は、本件配置換えの異動先であるA調理場は学校教育法一八条三号及び七号並びに学校給食法二条に違反して設置されたものであるから、これに配置換えする旨の転任は違法であって効力がないと主張する。 しかしながら、公務員の任用行為と施設の設置とは次元の異なる問題であるから、およそ設置の根拠を欠く場合や施設が存在しない場合などのように施設の実体を全く欠くような場合であれば格別、そうでない限り、設置に瑕疵があっても、それは配置換えの効力自体に影響を及ぼすものではないと解するのが相当である。 A調理場は、前記認定のとおり、その設置根拠と合理性とを有して設置されたのであるから、この点に関する原告の主張は理由がない。 なお、原告の主張するセンター方式化に対する批判は批判として一応受け止めることができるが、学校給食制度をどのような運営形態とするかは被告の政策問題であるから、本件配置換えの効力を判断するにはかかわりのない事柄であるというべきである。 (二) 同意がないことについて 本件配置換えは、組織変更によるものであって、職名及び所属部課のいずれにも変更がなく、単に勤務場所が変更されたにすぎないから、これについて原告の同意を要すると解すべき根拠はない。 |