ID番号 | : | 06594 |
事件名 | : | 不当労働行為救済命令取消請求上告事件 |
いわゆる事件名 | : | 近幾システム管理事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 定年退職者に対する再雇用制度がある場合につき、組合委員長にこれを適用しなかったことが不当労働行為とした地労委の救済命令を維持した事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項3号 |
体系項目 | : | 退職 / 定年・再雇用 |
裁判年月日 | : | 1995年11月21日 |
裁判所名 | : | 最高三小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成7年 (行ツ) 20 |
裁判結果 | : | 棄却(上告) |
出典 | : | 労働判例694号22頁 |
審級関係 | : | 控訴審/大阪高/平 6. 8.31/平成5年(行コ)18号 |
評釈論文 | : | 山川隆一・ジュリスト1105号150~152頁1997年2月1日 |
判決理由 | : | 〔退職-定年・再雇用〕 上告人会社の定年者再雇用制度内規によれば、「嘱託期間は原則として一年ごとの契約とする。この契約は、会社と本人の合意がある時は期間を更新することができる。」とされている(第四条)ところ、被上告人委員会が上告人会社に対し、被上告補助参加人Aを嘱託社員として取り扱うことを命ずる内容の本件救済命令を発した時期は、同補助参加人の定年後一年三箇月以上経過していたというのが本件の事案である。そして、原審の適法に確定したところによれば、上告人は、本件救済手続においては、嘱託再雇用はあくまで上告人の自由な裁量で行っているものと主張して、その期間が一年間と定められている旨の主張も、前記内規の存在の主張もせず、これを証拠として提出することもせず、本訴において初めてこれらの主張立証をしたというのである。右の経過に原審の適法に確定したその余の事実関係を加えて本件を考察すれば、所論の点に関する原審の判断は、正当として是認することができ、その過程にも所論の違法はない。論旨は、独自の見解に立って原判決を論難するか、又は原判決を正解しないでこれを非難するものにすぎず、採用することができない。 |