ID番号 | : | 06737 |
事件名 | : | 遺族補償等不支給処分取消請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 堺労働基準監督署長(仲川交通)事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | タクシー運転中に急性心筋梗塞を発症して死亡したタクシー運転手の遺族が、右疾病による死亡と業務との間に相当因果関係があるとして労基署長の不支給処分の取消しを求めた事例。 |
参照法条 | : | 労働者災害補償保険法12条の8 労働者災害補償保険法7条1項 |
体系項目 | : | 労災補償・労災保険 / 業務上・外認定 / 脳・心疾患等 労災補償・労災保険 / 業務上・外認定 / 業務起因性 |
裁判年月日 | : | 1995年10月23日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成6年 (行ウ) 10 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労働判例687号61頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労災補償・労災保険-業務上・外認定-業務起因性〕 労災保険法に基づき遺族補償給付及び葬祭料の給付を求めることができるのは、労働者が業務上死亡した場合であるところ(同法七条、一二条の八、労働基準法七九条、八〇条)、右業務上死亡した場合とは、労働者が業務に基づく負傷又は疾病に起因して死亡した場合をいい、右負傷又は疾病と業務との間に条件的因果関係があるというだけでは足りず、これらの間にいわゆる相当因果関係が存在することが認められなければならないと解すべきである(最高裁判所昭和五〇年行ツ第一一一号同五一年一一月一二日第二小法廷判決・裁判集民事一一九号一八九頁参照)。 Aのタクシー運転業務が、Aの素因等を自然的経過を超えて増悪させ、本件急性心筋梗塞を発症させたとはいえず、右タクシー運転業務が本件急性心筋梗塞発症の相対的に有力な原因若しくは共働原因となったものとは認めることはできない。よって、右タクシー運転業務と本件急性心筋梗塞との間に相当因果関係があるということはできない。 |