ID番号 | : | 06794 |
事件名 | : | 地位保全等仮処分命令申立事件 |
いわゆる事件名 | : | 与野市社会福祉協議会事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 福祉協議会の職員が遅刻が多い、お茶くみを拒否をしたなどの理由で解雇され、その効力を争った事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒権の濫用 |
裁判年月日 | : | 1996年3月29日 |
裁判所名 | : | 浦和地 |
裁判形式 | : | 決定 |
事件番号 | : | 平成7年 (ヨ) 562 |
裁判結果 | : | 認容 |
出典 | : | 労経速報1598号11頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒権の濫用〕 債務者は、債権者が協調性がなく、職務に不熱心であることをしきりに強調する。 しかし、債権者は、これまで債務者から懲戒を受けたこともなく、債務者がるる述べるところの、三1(三)に列挙された債権者の行状なるものも、仮にそのような事実があるとしても、管理職の職務命令によって対処し得るものばかりである(なお、債務者の事務局内において、女性だけに「お茶汲み」を強制することの合理性の乏しさは、殊更に説示するまでもない)。 結局、債権者が職場の秩序を乱したとか、協調性がなく円滑に業務を遂行できないなどの、本件解雇が止むを得ないことを窺わせる疎明はないといわなければならない。 したがって、本件解雇は、合理的理由がなく、解雇権を濫用してなされたもので無効であると認められる。 |