ID番号 | : | 07690 |
事件名 | : | 懲戒処分取消請求上告事件 |
いわゆる事件名 | : | 新潟県教委(高教組)事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 新潟県立高等学校に勤務していた教職員たる地方公務員であって、いずれも新潟県高等学校教職員組合(新潟高教組)の役員の地位にあったXら(上告人一六名)が、新潟高教組が昭和五七年・五八年の人事院勧告及び人事委員会勧告の完全実施を求めて、早朝二時間のストライキを昭和五七年と昭和五八年にそれぞれ一回ずつ実施(ほとんどの県立高等学校で約四千名が参会する大規模なものであった)したのに際し、右ストライキ等の運動方針等を決定し、その実行に向けてオルグ活動を呼びかける文書作成、配布をするなど指導的役割を果たしていたことが地方公務員三七条一項に違反するとして、新潟県教育委員会Yにより減給又は戒告処分(戒告から三カ月の減給一〇分の一)とされたため、地公法三七条一項は憲法二八条等に違反し、また人事院勧告が本来の機能を果たしていない場合に相当と認められる手段・態様でする争議行為は憲法上保障されるべきであるから地公法三七条一項の適用違憲が存在するなどと主張して、右懲戒処分の取消を請求したケースの上告審で、最高裁は、一審と同様に、地公法三七条一項の違憲・違憲適用の主張を否定し、本件争議行為が違法性を認めたうえで本件処分に裁量権の濫用は認められないとして本件処分を適法とした原審の判断を相当として、Xらの上告を棄却した事例。 |
参照法条 | : | 地方公務員法37条1項 日本国憲法28条 地方公務員法29条1項 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 違法争議行為・組合活動 |
裁判年月日 | : | 2000年12月15日 |
裁判所名 | : | 最高二小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成12年 (行ツ) 186 |
裁判結果 | : | 棄却(確定) |
出典 | : | 労働判例803号8頁 |
審級関係 | : | 一審/06778/新潟地/平 8. 3.19/昭和59年(行ウ)8号 |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-違法争議行為・組合活動〕 地方公務員法37条1項の規定が憲法28条に違反するものでないことは、当裁判所の判例(最高裁昭和44年(あ)第1275号同51年5月21日大法廷判決・刑集30巻5号1178頁)とするところであり、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。論旨は採用することができない。 |