ID番号 | : | 10025 |
事件名 | : | 業務上失火被告事件 |
いわゆる事件名 | : | |
争点 | : | |
事案概要 | : | 「業務上失火」の成否が問題となった事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法35条 労働基準法36条 刑法117条の2 |
体系項目 | : | 休日(刑事) / 休日の付与 |
裁判年月日 | : | 1972年2月28日 |
裁判所名 | : | 高松高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和42年 (う) 167 |
裁判結果 | : | 有罪 |
出典 | : | |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔休日-休日の付与〕 また、労働基準法三五条によると、使用者は、労働者に対して毎週少なくとも一回の休日を与えなければならないとし、同法三六条によると、使用者は、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときは、その労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者との書面による協定をなし、行政官庁に届出た場合は、休日に労働させることができると規定しているところ、各証拠によると、A株式会社においては、従業員に休日に稼働させるという協約はなかつたことが認められるので、被告人が指定休日に特殊勤務に従事したことは、労働基準法三五条に違反することが認められるが、刑法一一七条の二にいう業務とは、前記説示のとおりであり、さらにそれが労働基準法上違法であつても業務たることを失わせるものでないと解すべきであるから、被告人が、指定休日に特殊勤務に従事したことが労働基準法に違反する故をもつて業務でないというべきではない。 |