全 情 報

ID番号 10075
事件名 労働基準法違反被告事件
いわゆる事件名 曽根工具製作所事件
争点
事案概要  上告審において、年少者に時間外労働させた行為については、労働基準法三二条一項違反の罪でなく、同法六〇条三項違反の罪が成立するとして原審ならびに第一審判決を破棄、移送した事件に対し、家庭裁判所が第一審としてした事例。
参照法条 労働基準法32条
労働基準法60条3項
労働基準法119条1号
体系項目 年少者(刑事) / 未成年者の時間外労働
裁判年月日 1963年4月3日
裁判所名 水戸家下妻支
裁判形式 判決
事件番号
裁判結果 有罪(罰金40,000円,20,000円)
出典 家裁月報15巻7号152頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔年少者-未成年者の時間外労働〕
 一、罪となるべき事実
 被告人Y1は肩書住居(茨城県下妻市(略))にA製作所なる名称の工場を有し従業員五〇数名を使用してオスター型鉄管捻切器製造の事業を営む事業主であり、被告人Y2は右Y1の子息で同人のために右工場の事務及び作業を管理監督する使用者であるが、
 第一、被告人Y2は満一五歳以上で満一六歳未満の者の労働時間は一週間の労働時間が四八時間に超えない限り一週間のうち一日の労働時間を四時間以内に短縮する場合において他の日の労働時間を八時間を一〇時間まで延長することができるのであるが法定の除外事由がないのに昭和三二年一月四日より同年八月二七日までの間右工場において満一五歳以上満一八歳に満たないB外二三名を別紙労働時間表記載の通り一日の労働時間を四時間以内に短縮することなく一日八時間を超えて労働させ、
 第二、被告人Y1は右時間外労働をさせている事実を知り乍らその是正に必要な措置を講じなかつたものである。