ID番号 | : | 10134 |
事件名 | : | 労働基準法違反被告事件 |
いわゆる事件名 | : | 山中鋳造所事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 年少者に深夜労働させたとして起訴された事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法61条 労働基準法119条1号 |
体系項目 | : | 年少者(刑事) / 未成年者の深夜労働 |
裁判年月日 | : | 1958年12月16日 |
裁判所名 | : | 大阪高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和33年 (う) 1171 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労基判集2号945頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔年少者-未成年者の深夜労働〕 弁護人枇杷田源介の控訴趣意について 原判決の挙示する証拠を総合すると、被告人Y1は判示A鋳造所の事業主としてその経営に当り、被告人Y2は同鋳造所の工員の指揮監督の業務を担当していたものであること、そして判示工員らが判示の日時に深夜業をしたのは職長Bの命によること、又その現場に被告人らが立会つてともに作業をしたり、その指図をしたりしていたことが明らかでこれらの事実により右工員らが判示の深夜業をしたのは、被告人文夫が職長を通じて同工員らに指示したことによること及び被告人Y1は右事実を知りながらこれを防止するに必要な措置を講じなかつたことを明認することができるから、原判決には所論のように証拠によらないで事実を認定したという違法はまつたく存在しない。なお記録に編綴されている労働基準監督官作成の被告人らに対する各現行犯人逮捕手続書によると、右事実をいつそう明らかにすることができる。又記録によると被告人らの右工場においては、判示当日以前にも同じような違反が行われた疑が濃く、その他記録にあらわれた諸般の情状に照し、原審の科刑は相当と認められ所論の情状を考慮に入れても重すぎるとは考えられない。論旨は理由がないので刑事訴訟法第三九六条により主文のとおり判決をする。 |