全 情 報

ID番号 10154
事件名 労働基準法違反及び児童福祉法違反被告事件
いわゆる事件名 芸妓置屋「会乃家」事件
争点
事案概要  女子年少者を酒席に侍する等、福祉に有害な業務に就労させたとして起訴された事例。
参照法条 労働基準法62条2項
労働基準法119条1号
体系項目 年少者(刑事) / 未成年者の危険有害業務
裁判年月日 1956年11月30日
裁判所名 岐阜家
裁判形式 判決
事件番号
裁判結果 有罪(罰金15,000円)
出典 家裁月報9巻2号68頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔年少者-未成年者の危険有害業務〕
 被告人は岐阜県稲葉郡鵜沼町(略)において芸妓置屋「A」を経営している者で、昭和三十年八月頃B(昭和十五年七月十一日生)を、更に同年十一月頃、C(昭和十四年十月二十八日生)をいずれも所謂花代を被告人と右D等との間で折半して取得する契約にて芸妓見習として雇入れたものであるが、
 第一、法定の除外事由がないのに
 (1) 昭和三十一年一月一日頃から同年五月十二日頃迄の間、別紙一覧表(一)記載の通り、前後五十八回に亘り、犬山市(略)所在旅館E外二十一箇所の料理店等において満十八才に満たない右Bして酒客の相手をさせ、
 (2)昭和三十年十二月二十六日頃から昭和三十一年二月一日頃迄の間、別紙一覧表(二)記載の通り、前後二十九回に亘り、犬山市(略)所在旅館F外十一箇所の料理店等において、満十八才に満たない右Cをして酒客の相手をさせ、以ていずれも客の酒席に侍する業務に就かせた。
 第二、昭和三十一年一月二十日頃、児童である右Cをして技阜県稲葉郡(略)料理旅館業「G」においてHを客に取らせて売淫行為をなさしめた
ものである。