ID番号 | : | 10172 |
事件名 | : | |
いわゆる事件名 | : | 渡辺製作所事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 残業を終り宿舎に帰ろうとしている労働者に対して「もっと仕事をやれ」と言いながら両手拳で顔面を殴打し残業させたことが強制労働にあたるか否かが争われた事例(肯定)。 |
参照法条 | : | 労働基準法5条 労働基準法117条 |
体系項目 | : | 労基法総則(刑事) / 強制労働 |
裁判年月日 | : | 1954年7月11日 |
裁判所名 | : | 静岡地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | |
裁判結果 | : | |
出典 | : | |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労基法総則-強制労働〕 被告人は製罐、鈑金加工その他諸機械の製作修理等を事業とする株式会社Aの取締役で、代表取締役のBとともにその経営を担当している者であるが、 (中略) 同会社工場内で、昭和二十七年四月以来同会社に使用され肩書被告人方に寄宿して賃金を支給されているC(当十七年)が恰も残業を終り宿所に帰ろうとしているのをみかけると、同人に対しなお仕事を続けるよう命じ、同人が目が痛むから当夜は仕事を止める旨答えるや「もつと仕事をやれ」と言いながら両手拳で左右から同人の顔面を七、八回殴打し、これにより同人をその意思に反して同夜十一時過ぎまで引続き残業させ、もつて暴行により労働を強制したものである。 |