全 情 報

ID番号 10210
事件名
いわゆる事件名 良工社事件
争点
事案概要  満一八歳に満たない者に制限重量をこえる木材を運搬させたとして労基法六三条違反が問題となった事例。
参照法条 労働基準法63条
体系項目 年少者(刑事) / 未成年者の危険有害業務
裁判年月日 1951年9月19日
裁判所名 名古屋地
裁判形式 判決
事件番号
裁判結果
出典
審級関係
評釈論文
判決理由 〔年少者-未成年者の危険有害業務〕
 被告人に対する公訴事実は
 被告人は名古屋市西区(略)に於て、木材販売及製材業を営む有限会社Aの代表取締役として、常時数名の労働者を使用している者であるが、
 (中略)
 (2) 次にBが昭和二十五年十二月六日口径五寸重量八五・八瓩の材木を運搬しようとした場合について、被告人は、右は被告人の指示によるものではないと弁解するので按ずるに、被告人並にC、Dの労働基準監督官に対する各供述調書によると、同日Bは右Dと共に、口径二寸及三寸の材木を運搬していたが、それが終つた頃、偶々同日の製材品目中に、口径五寸の材木があることを察知し、右Dに相談もしないで而も被告人を始め前記三名の従業員等不知の間に、右材木を運搬しようとして死に至つたものであつて此等の事情を彼是綜合すると、他に確証の認められない本件では、右の場合被告人に於て、Bをして、三十瓩以上の重量を有する前記口径五寸の材木を運搬させる意図を有し、若くはかかる結果を招くことについて容認があつたものと認めることは困難である。