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ID番号 10248
事件名
いわゆる事件名 近藤撚糸事件
争点
事案概要  労基法一七条違反と二四条違反の両方を犯した使用者につき、その両者の関連が争われた事例。
参照法条 労働基準法17条
労働基準法24条
体系項目 罰則(刑事) / 併合罪等
裁判年月日 1950年9月30日
裁判所名 名古屋地
裁判形式 判決
事件番号
裁判結果
出典
審級関係
評釈論文
判決理由 〔罰則-併合罪等〕
 被告人は肩書住所に於て撚糸工場を経営する使用者であつて毎日の労働時間八時間の約定で女工数名を雇傭している者であるが法定の除外事由がないのに……
 第五 賃金は通貨で毎月一回以上定期に支払わなければならないのに前記第一事実掲記の各期間内に於て同掲記の各被雇傭労働者に対し労働をする条件の下に不定期に衣類、日用品等並に毎日或は不定期に百円乃至二百円位の小遣銭を前貸し通貨で賃金の支払をなさず、且つその前貸債権を同人等の賃金から旧盆及び正月前に夫々差引き精算し以て同人等の債務と被告人の同人等に対する賃金の債務と相殺をなし
 (中略)
 判示第一(第三十二条第一項)第二(第三十四条)第三(第三十五条)第四(十四条)第五の各判示数名に対する所為並に同第五の通貨で賃金を支払わない行為と賃金相殺の行為は孰れも一個の行為であつて数個の罪名に触れる場合であるから、夫々刑法第五十四条第一項前段、第十条を適用する。