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ID番号 10277
事件名 労働基準法違反事件
いわゆる事件名 中谷織物工場事件
争点
事案概要  賃金の不払、割増賃金の不払、未成年者の年齢を証明する戸籍証明書を備え付けなかったこと等を理由として使用者が起訴された事例。
参照法条 労働基準法24条2項
労働基準法37条
労働基準法57条1項
体系項目 賃金(刑事) / 賃金の支払い方法 / 定期日払い
賃金(刑事) / 割増賃金の不払い
年少者(刑事) / 年少者の証明書
裁判年月日 1949年1月25日
裁判所名 甲府地
裁判形式 判決
事件番号
裁判結果
出典
審級関係
評釈論文
判決理由 〔賃金-賃金の支払い方法-定期日払い〕
〔賃金-割増賃金の不払い〕
〔年少者-年少者の証明書〕
 被告人は南都留郡谷村町(略)にて織物製造事業を営むものであるが労働基準法に対する遵法意志を欠き法定の除外事由なく
 一 昭和二十三年一月より同年十二月十六日迄の間前記事業所に於て女子従業員A、B、C、D、E、Fの六名を順次雇入れ製織作業に従事させて居るに拘らず毎月一回以上一定の期日を定めず賃金の支払を爲さず
 二 同年一月十六日A(当十七年昭和七年四月二十五日生)E(当十八年昭和六年三月三日生)F(当十八年昭和六年三月三日生)を前記事業場に順次雇入前記事業に使用して居るに拘らずその年齢を証明する戸籍証明書を備え付けず
 三 同年十二月十三日(月曜日)同月十六日(木曜日)の両日の夜間である午後十時より其の翌日午前三時迄の間前記事業場に於て満十八年未満のA、E、Fの三名及びB、C、Dの女子合計六名を夫々製織作業に従事させて使用し
 四 前記の如く午前十時より翌日午前三時迄前記事業場に於てA外五名の女子従業員を使用して有製織作業に従事させて居るのに拘らず法定の割増賃金の支払を爲さず
 五 同年一月より同年十二月十六日迄の間前記事業場に於て右六名を順次雇入れ前記事業に使用して居るに拘らず同人等に対する法定の労働者名簿を調製せず所定の事項の記入を爲さず
 六 前記の如く同年一月より同年十二月十六日迄の間前記事業場に於て右六名の労働者を順次雇入れ前記事業に使用して居るに拘らず同人等に対する法定の賃金台帳を調製せず所定の事項の記入を爲さない
 ものである。