ID番号 | : | 10318 |
事件名 | : | |
いわゆる事件名 | : | 小林貫一事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 就職の紹介に際して謝礼として現金を受けとったことにつき中間搾取の成立が問題となった事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法6条 労働基準法118条 職業安定法32条 職業安定法64条 |
体系項目 | : | 労基法総則(刑事) / 中間搾取 |
裁判年月日 | : | 1949年10月27日 |
裁判所名 | : | 甲府地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | |
裁判結果 | : | |
出典 | : | |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労基法総則-中間搾取〕 被告人は(略)において農業を営むものであるが法律に基いて許される場合でないのに業として 一 昭和二十四年三月五日、同県同郡(略)A方においてB(当十六才)を同人方に就職の紹介をするに際し雇主たる右Aの母から謝礼として現金三百円を収受した外別紙一覧表の二ないし一〇記載のとおり前後九回にわたりC外八名につき就職の紹介をするに際し雇主から謝礼として現金合計四千七百円及び地下足袋一足を収受し、その都度右就業に介入して利益を得、且つ法定の除外事由なく営利を目的として職業紹介事業を行つたものである。 右の事実は……法律に照らすに、被告人の判示所為中一ないし一〇記載のとおり業として他人の就業に介入して利益を得た点はいずれも労働基準法第百十八条第六条に該当しこのようにして営利の目的で職業紹介事業を行つた点は、包括して職業安定法第六十四条第一号第三十二条第一項本文に該当し、右労働基準法違反の数罪と職業安定法違反の一罪は、一個の行為であつて数個の罪名に触れる場合であるので刑法第五十四条第一項前段、第十条を適用して犯情によつて重いものと認める職業安定法違反罪の刑を以て処断すべく所定刑中懲役刑を選択。 |