ID番号 | : | 10529 |
事件名 | : | 労働基準法違反被告事件 |
いわゆる事件名 | : | 三光自動車事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 年少労働者につき違法な時間外労働がなされたとして使用者が起訴された事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法60条1項 |
体系項目 | : | 年少者(刑事) / 未成年者の時間外労働 |
裁判年月日 | : | 1967年3月13日 |
裁判所名 | : | 鹿児島家 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和41年 (少イ) 3 |
裁判結果 | : | 一部無罪,一部有罪(罰金40,000円等)(確定) |
出典 | : | 家裁月報19巻12号99頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔年少者-未成年者の時間外労働〕 また、本件公訴事実中、Aに対する昭和四一年七月一日、同月一六日、同月二七日、同月二八日、同年八月三日の各時間外労働、Bに対する同年六月一七日の時間外労働、Cに対する同年五月二八日、同年八月三日の各時間外労働、Dに対する同年六月二九日の時間外労働の各事実は、いずれも証拠によりこれを認めることができるが、これらの時間外労働時間は二分ないし一二分というものであるところ、もとより、労働者が労働時間の終了と同時に一切の作業から解放されることは望ましいことではあるが作業を終了するについては、作業に或る程度の区切りをつけたり、或いは後片付けその他の附随的作業が不可避とされる場合もあり、しかもその所要時間は必ずしも一定しているとは限らないのであるから、多少の時間のずれは作業の性質上已むを得ないところであつて、労働時間を超えることがあつても、それが僅か一〇分程度の短時間のものは、社会一般に許容されるべきであり、これを捉えて時間外労働として処罰することは相当でないと解される。したがつて右公訴事実はいずれも違法性がなく罪にならないものというべきである。 |