全 情 報

ID番号 10561
事件名 労働基準法違反被告事件
いわゆる事件名 仲井精機製作所事件
争点
事案概要  年少者に法定労働時間を超えて労働させたことにつき罰金刑が言い渡された事例。; 労働基準法六〇条三項違反の罪は、各労働者ごとに違反日数を問わず包括一罪が成立するとされた事例。
参照法条 労働基準法60条3項
労働基準法119条1号
体系項目 年少者(刑事) / 未成年者の時間外労働
罰則(刑事) / 罪数
裁判年月日 1964年12月17日
裁判所名 浦和家熊谷支
裁判形式 判決
事件番号 昭和39年 (少イ) 1 
裁判結果 有罪(罰金5,000円)
出典 家裁月報17巻8号110頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔罰則-罪数〕
 法律に照らすと、被告人の判示所為はそれぞれ労働基準法一一九条一号、六〇条三項罰金等臨時措置法二条一項に各該当するところ右は各年少労働者ごとに包括して各一罪が成立するからいずれも罰金刑を選択し以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法四八条二項により右各罪の罰金の合算額範囲内において被告人を罰金五、〇〇〇円に処し、被告人が右の罰金を完納することができないときは、同法一八条により金五〇〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし、主文のとおり判決する。
〔年少者-未成年者の時間外労働〕
 被告人は、機械製造販売を業とする株式会社A取締役で、秩父郡皆野町(略)所在の同社秩父工場の長として同社のため同工場の労働者を指揮監督している者であるが、法定の除外事由がないのに別表記載のとおり昭和三九年二月一日から同年六月三〇日迄の間計三二七回に亘り同工場において一八歳に満たない年少労働者宮〇進他二名を法定の実働一日八時間を超える計五七五時間の時間外労働をさせたものである。