ID番号 | : | 10562 |
事件名 | : | 労働基準法違反被告事件 |
いわゆる事件名 | : | 栄印刷事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 年少者を法定労働時間を超えて労働させたことを理由として罰金刑が言い渡された事例。; 労働基準法六〇条三項違反の罪は、各年少者ごと、使用各週ごとに一罪が成立するとされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法60条 労働基準法119条1号 労働基準法121条1項 |
体系項目 | : | 年少者(刑事) / 未成年者の時間外労働 罰則(刑事) / 罪数 |
裁判年月日 | : | 1965年8月16日 |
裁判所名 | : | 東京家 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和40年 (少イ) 16 |
裁判結果 | : | 有罪(一部罰金40,000円・20,000円) |
出典 | : | 家裁月報18巻4号156頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔年少者-未成年者の時間外労働〕 〔罰則-罪数〕 法律に照らすに、被告人Yの判示所為は労働基準法第六〇条第三項、第一一九条第一号に該当し、被告会社の判示所為は更に同法第一二一条第一項に該当する。しかして労働基準法第六〇条第三項違反の罪は、同条の規定する構成要件からみて所定の年少者各個人別に、かつ使用各週毎に一罪が成立するものと解される。もつとも一日一〇時間を超える労働をさせた場合は、直ちに同条違反の罪が成立すると解し得る余地もあるかにみえるけれども、そうするとかかる場合、同一週内に一日八時間を超え一〇時間以内の労働をさせた日が幾日かあれば、前者は直ちに犯罪が成立するに反し、後者は当該週の終了を俟つて始めて犯罪の成否が判明すると共に一週毎に一罪となるなどの混乱を生ずるから、一日一〇時間を超える労働であると否とを問わず、各週毎に一罪が成立すると解するのが相当である。 |