ID番号 | : | 10597 |
事件名 | : | 労働安全衛生法違反、労働基準法違反被告事件 |
いわゆる事件名 | : | |
争点 | : | |
事案概要 | : | 雑誌の編集等を営む被告人株式会社Y1及び代表者Y2が、従業員である労働者の雇入れ時の健康診断及び定期の健康診断を実施せず、また、違法に時間外労働をさせ、かつ、時間外労働や休日労働につき割増賃金を支払わなかったとして、労働安全衛生法及び労働基準法違反の罪で起訴されたケースで、いずれも違反の事実があるとして有罪とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働安全衛生法122条 労働安全衛生法66条1項 |
体系項目 | : | 労働安全衛生法 / 健康保持増進の措置 / 健康診断 |
裁判年月日 | : | 2000年8月9日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 平成12年 (わ) 2141 |
裁判結果 | : | 有罪(確定) |
出典 | : | 時報1732号152頁/第一法規A |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労働安全衛生法-健康保持増進の措置-健康診断〕 被告法人株式会社Y1は、大阪市北区(略)に本店を置き、行政広報誌等の雑誌の編集業等を営む事業者、被告人Y2は、同社の代表取締役として、同社の業務全般、同社で雇用する労働者の賃金等の支払い及び労働者の労務管理等を統括掌理するもので労働基準法上の使用者に当たる者であるが、被告人Y2は、同社本店事務所において、同社の業務に関し、 第一 法定の除外事由がないのに、平成九年二月六日ころ、常時使用する労働者Aを雇い入れる際、同人に対し、医師による健康診断を行わず、もって、労働省令の定める医師による健康診断を行わなかった 第二 法定の除外事由がないのに 一 常時使用する労働者Bに対し、平成八年四月一七日ころから平成一〇年三月三〇日ころまでの間、一年ごとに一回、定期に医師による健康診断を行わず 二 常時使用する前記労働者Aに対し、平成九年二月六日ころから平成一〇年一二月八日ころまでの間、一年ごとに一回、定期に医師による健康診断を行わず もって、それぞれ労働省令の定める医師による健康診断を行わなかった。〔中略〕 〔労働安全衛生法-健康保持増進の措置-健康診断〕 本件は、行政広報誌等の雑誌の編集業等を営む被告法人株式会社Y1とその代表者である被告人Y2の労働安全衛生法違反及び労働基準法違反の事件であるが、被告人Y2は被告法人株式会社Y1の業務に関して、その使用する従業員の数が少ないことから、不規則な勤務形態をとる業務であることを知りながら、特定の病院などと提携するなどして、従業員の健康診断を法律どおり実施できる体制を確立せず、その結果主として平成九年における雇入時の健康診断及び定期健康診断を実施せず、常時使用する労働者の健康管理に必要な基礎資料を得るために法律で定められた必要な健康診断をしなかったものであり、事業者としての基本的な業務を怠った点において問題がある。 |