全基連[公益社団法人全国労働基準関係団体連合会]
Vol.264
全基連(http://www.zenkiren.com)
行政の動き

1.「働き方改革実行計画」を決定/働き方改革実現会議

政府の「働き方改革実現会議」は、3月28日、「同一労働同一賃金」など非正規雇用の処遇改善や罰則付き時間外労働の上限規制の導入による長時間労働の是正等を内容とする「働き方改革実行計画」を決定しました。

それによると、(1)非正規雇用の処遇改善では、①「同一労働同一賃金」の実効性を確保する法制度とガイドラインの整備を進め、同一企業内の正規雇用労働者と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の不合理な待遇差の解消を目指すとしており、②具体的には、同一の職務に対しては同一の賃金の支給を求めるとともに、③事業者に非正規雇用労働者に対する待遇差の理由についての説明義務を課すとしています。

また、(2)長時間労働の是正では、①法定時間外労働の限度を、原則として月45時間かつ年360時間とし、②違反には特例にあたる場合を除き罰則を課すとしています。

この特例としては、臨時的な特別の事情があるとして労使協定を結んでも年720 時間(=月平均60 時間)までとし、一時的に事務量が増加する場合でも、①2か月から6か月のいずれの平均も休日労働を含んで月80時間以内、②単月では休日労働を含んで100時間未満、③特例の適用は年の平均を上回らない年6 回を上限とするとしています。

政府は、今後、秋の臨時国会に関連法案を提出し、十分な準備期間をとった上で施行する方針です。

なお、現在も適用除外業種となっている建設業は施行5年後から適用し、運送業は施行5年後から年960 時間(=月平均80 時間)までに規制するとしています。

このほか、「実行計画」には、「柔軟な働き方がしやすい環境整備」として「テレワークの普及」や「副業・兼業の促進」が、「女性が活躍しやすい環境整備」として「再就職や復職の支援」などが盛り込まれています。

<「働き方改革実行計画」の全文>
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/01.pdf#search=%27%E5%83%8D%E3%81%8D%E6%96%B9%E6%94%B9%E9%9D%A9+%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E8%A8%88%E7%94%BB%27

2.産業医制度等に係る見直し/安全衛生部労働衛生課

厚生労働省は、3月13日、先に諮問(2月22日)していた「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(産業医制度等の見直し)」について、労働政策審議会(樋口美雄会長)から妥当であるとの答申を受けたと発表しました。 主な改正点は次のとおり。

(1)有所見労働者の業務情報を意見聴取する医師等へ提供する

事業者は、各種健康診断の有所見者の就業上の措置について医師等から意見を聴取する際、労働者の業務に関する情報を求められたときは提供しなければなりません。

(2)長時間労働者に関する情報を産業医へ提供する

事業者は、時間外・休日労働の合計時間が1月当たり100時間を超えた労働者の氏名と労働時間等の情報を、産業医に提供しなければなりません。

(3)産業医の作業場巡視が毎月から2月に1回に

事業者から毎月1回以上産業医に所定の情報が提供されている場合は、産業医による作業場等の巡視を2月に1回(現在は毎月1回)とすることができます。

なお、これらの改正は平成29年6月1日施行予定に向けて省令改正作業を進めるとしています。

<厚生労働省の発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000154537.html

3.「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンを全国で展開/労働基準局

厚生労働省は、3月31日、全国の大学生等を対象に、特に多くの新入学生がアルバイトを始める4月から7月までの間、「労働条件の確認」を促すキャンペーンを展開すると発表しました。

キャンペーン期間中は、全国の大学等で出張相談が行われ、労働法の知識が得られるクイズ形式のリーフレットが配布されます。

また、全国の労働局と労働基準監督署に「若者相談コーナー」を設置し、学生からの相談に重点的に対応するとしています。

<厚生労働省の発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000158976.html

4.「全国安全週間」のスローガンを決定/安全衛生部安全課

厚生労働省は、3月31日、平成29年度の「全国安全週間」のスローガンを

「組織で進める安全管理 みんなで取り組む安全活動 未来へつなげよう安全文化」* に決定したと発表しました。

今年度のスローガンは、事業場と本社による全社的な安全管理を進め、労働者一人一人の安全意識を高揚させるとともに、安全な職場環境を継続的に形成するよう呼びかけるものとなっています。7月1日(土)から7日(金)までを「全国安全週間」、6月1日(木)から30日(金)までを「準備期間」として、期間中に、安全パトロールの実施やスローガンの掲示、安全講習会の開催などに取り組むことが期待されています。

*応募のあった739作品の中から石部武美さん(東京都)の作品が選ばれました。

<厚生労働省の発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000158876.html

5.派遣で働く労働者は約131万人・ほとんどが有期雇用労働者の派遣/職業安定局需給調整事業課

厚生労働省は、3月31日、「労働者派遣事業報告書」(平成28年6月1日現在)の集計結果を発表しました。

それによると、派遣の形態で働く労働者数は全国計1,306,776人で、このうち有期雇用労働者の派遣が966,734人と74%を占めています。

また、製造業務に従事した派遣労働者数は約22万人(有期雇用は176,029人、約80%)となっています。

<厚生労働省の発表資料」>
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000158685.html

6.「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」を公表/職業家庭両立課

厚生労働省は、3月30日、事業主が従業員の転勤の在り方を見直す際の参考資料として、「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」を公表しました。

この資料は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015年改訂版)」*で、「転勤の実態調査を進め、企業の経営判断にも配慮しつつ労働者の仕事と家庭生活の両立に資する、『転勤に関する雇用管理のポイント』の策定を目指す」とされたことを受け取りまとめたもの。

(1)転勤に関する雇用管理について踏まえるべき法規範

(2)転勤に関する雇用管理を考える際の基本的な視点

(3)転勤に関する雇用管理のポイント

の3つのパートで構成されており、「勤務地を限定しないことを原則とする場合」や「勤務地の変更の有無や範囲により雇用区分を分ける場合」など、複数のケースを想定した転勤に関する雇用管理の事例を紹介しています。

*東京一極集中の是正、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる等の視点からの施策を提示したもの(平成27年12月24日に閣議決定)

<厚生労働省の発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000158686.html
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労働基準監督署による最近の送検事例

■送検事例

↓項目をクリック
労働基準法違反
長時間労働
  1. 「改善基準告示」に違反した運送業者を送検
労働安全衛生法違反
爆発・火炎・その他
  1. 外国人技能実習生の労災を報告せず


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労働裁判例・判例

●武蔵川親方が東大阪労働基準監督署を表敬訪問

大相撲春場所は新横綱稀勢の里の奇跡的な逆転優勝が大きな感動を与えてくれましたが、本場所前には、東大阪労働基準監督署の近隣に今年から宿舎を構える武蔵川親方(元横綱武蔵丸)が同署を訪れ鈴木署長と対談しました。

<訪問時の様子>
http://osaka-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/osaka-roudoukyoku/H29/kikaku/290303-1.pdf

●庁舎のバリアフリー情報をホームページに掲載/広島労働局

広島労働局では、労働局と労働基準監督署・ハローワーク各庁舎のバリアフリーへの対応状況をホームページで公開しています。

<広島労働局管内施設におけるバリアフリー情報>
http://hiroshima-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/roudoukyoku/hiroshima_Barrier_free.html
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各界など

● 2016年度規制改革要望をとりまとめ/経団連

経団連は、3月31日、全会員企業・団体を対象に実施したアンケート調査に基づき、12分野・160項目の規制改革要望を内閣府の「規制改革ホットライン」に提出したと発表しました。このうち、

(1)「雇用・労働」分野では、労働者派遣法に関し、

① 日雇派遣の原則禁止の見直し

② グループ企業内派遣規制の廃止

③ 離職後1年以内の労働者派遣の禁止の撤廃

④ 労働契約申込みみなし制度の撤廃

⑤ 特定目的行為(いわゆる事前面接)の解禁

(2)「外国人材」の分野では、外国人技能実習制度に関し、

① 技能実習生の職種・作業多様化への対応

② 同一実習実施機関内における複数勤務事業所の事前登録

③ 技能実習生受入れ特例人数枠の拡大

④ 企業単独型の申請手続きの簡便化

を要望しています。

<日本経済団体連合会>
http://www.keidanren.or.jp/policy/2017/025.html
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